放課後・・・

一護とルキアは啓吾達とゲーセンで遊んだ後啓吾達と別れて一護の家へと向かって歩いていた。
歩いている途中ルキアが空を見上げてながら歩いているとふと思った。


「5時すぎでこんなに暗くなるとはな」


空は太陽が沈み始めていることと雲が一つもなくとても綺麗なオレンジ色に染まっていた。
太陽は低位置でもとても眩しいけど優しい光で私達を照らし続けている。
9月下旬・・・夏と比べて日が短くなり夜の6時になると辺りがもう真っ暗になってしまう時季だ。


「秋もちけぇってことだろ」


一護もルキアにつられて綺麗なオレンジ色に染まっている空を歩きながら見上げた。
ルキアはそうだなと言いながらくすっと笑いまた空を見上げた。


「少し寒いな・・・」


ルキアは両手で両腕を擦って摩擦をかけて少しでも暖かくしようとした。
秋の夕暮れの気温は昼間と比べて肌寒くなり夏服を着ているルキアにとってはとても寒く感じた。


「あそこに自動販売機があるから暖かい物の飲むか?」


一護は道の端っこに立っている自動販売機を指差しながら隣にいるルキアに聞いた。


「うむ」


一護とルキアが自動販売機の前に立つと一護はバックから財布を取り出した。
財布の中にある小銭を取り出し自動販売機の中に入れて一護はコーヒー、ルキアはココアとそれぞれ好きな飲み物を買って近くの公園にあるベンチに座った。
公園の草や葉も秋になるにつれて枯れかかってきて少し強い風が吹くと枯れた葉が風に乗ってひらりひらりと地面に落ちていき木の周りには落ち葉がいくつか落ちていた。


「あの木はもう葉が枯れ始まっているな」


ルキアは暖かいココアを飲みながら目の前にある木を見上げていた。


「そうだな・・・虫の音色も聞こえるぜ」


公園の草むらからとても綺麗な秋の虫の声が聞こえてきた。
どんな虫か分からないがとても綺麗な音色が耳の中にすっと入り脳の中で何回もこだましているようだ。


「綺麗な音だ・・・」


ルキアは目を閉じながら虫の鳴声を聞いていた。
虫の鳴声と共に風が強いのか木が揺れていてその音も耳に聞こえていた。
一護とルキアは木が揺れている音と虫の鳴声を聞きながら持っている飲み物を飲んでいた。
しばらく経つと一護はふと自分の家の門限を思い出した。


「・・・そろそろ家に帰んね-と俺、晩ご飯抜きかも知れねぇ・・・」


一護がぼそっと言うとルキアも思い出して目を素早く開けて隣に座っている一護を見上げた。


「そうかもしれぬな」


ルキアはくすっと笑い立ち上がってごみ箱の中に飲み終わったココアの缶を入れて一護に帰ろうかと言った。
一護も立ち上がり飲み終わったコーヒーの缶をごみ箱に捨ててルキアと一緒に公園を出て帰り道を歩き出した。
少し歩いているとルキアはさっき暖かいココアを飲んだけどまだ寒いのか一護にバレないように手を擦っていた。
一護はルキアが自分の手を擦っているのに気付いて自分に近い方のルキアの片手をつかんだ。
ルキアは急に一護に手を握られて不思議そうに握られている手をじっと見ながら歩いていた。


「この方が少しは暖かくなるだろ」


一護は少し顔を赤くしながら恥ずかしそうに言いルキアの手を強く握った。


「ああ・・・」


ルキアも恥ずかしそうな声で返事をして顔を下に向けて少し赤くなった。

ルキアは手をつなで歩きながら一護の手は暖かいなと心の中でそう思っていた。
2人は一護の家まで手をつないで帰ったのであった。

 

 


end





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